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    京都の桜 ~ねじりまんぽ

    京都市動物園の南西、蹴上に何とも不思議なトンネルがあります。
    人や自転車が通れるほどの大きさで、レンガ造りで意匠も凝った
    かなり古そうないわくありげなトンネルです。
    南禅寺側の入口には「陽気発処」、反対側には「雄観奇想」と
    揮毫された石額が掲げられています。陰陽道とか風水が関係して
    いるのでしょうか? 近代日本の暗部、東洋の霊的・魔術的な
    匂いがしてきます。

    そして何より不思議なのは、トンネル内のレンガの積み方。
    時計回りにぐるりとねじるように、あえて斜めにレンガが積まれて
    います。何故、このような難しい積み方をするのでしょうか?
    工事した職人の性格がよほどひねくれているのか。それとも、
    設計者が自らの幾何学的センスを後世に誇示したくてこのような
    トリッキーなトンネル設計をしたのか?
    謎は深まります。


    ねじりまんぽの外観
    レンガ造りの小さなトンネル


    ねじりまんぽ 陽気発処
    一部欠落しているものの「陽気発処」と揮毫された石額


    ねじりまんぽの内部
    トンネル内部は摩訶不思議なレンガの積み方をしています



    勝手に深みにはまっていた謎は、午前中に解消しました。

    南禅寺の舟溜りで申し込んだ琵琶湖疏水・南禅寺界隈の
    観光ガイドサービス(約50分で200円)に参加したところ、
    案内人の池添さんが解説してくれました。

        ねじりまんぽ

    地元の言葉で「ねじれたトンネル」を意味するそうですが、
    琵琶湖疏水の事業のひとつで、上には荷舟ごと台車に乗せて
    レールを上がり下がりするインクラインが通っています。
    ねじったように積まれたレンガは、重い荷舟が上を通っても
    トンネルが崩れないように、荷重を分散させるように設計
    されたためだそうです。

    洞門の扁額も、風水や東洋魔術とは関係ありませんでした。

    「雄観奇想」というのは、「素晴らしい眺めと優れた考え」
    という意味で、琵琶湖から疏水を引き込み電力供給や運輸、
    潅漑に利用するという発想を優れた考えを意味する奇想に
    なぞらえ、その結果こうして素晴らしい眺めを得ることが
    できたとしたものだそうです。

    また「陽気発処」というのは、宋の儒学者 朱子の
    陽気発処 金石亦透 精神一到 何事不成
    (陽気の発する処、金石も亦た透る。精神一到、何事か成らざらん)
    からの出典で、意味は
    「何事も精神を集中して行えばできないことはない」となるそうです。

    いずれもこの琵琶湖疏水の事業を強力に推進した
    第三代京都府知事の北垣 国道(きたがき くにみち)が記した
    もので、琵琶湖疏水の完成を喜び、自負する北垣元知事の自負
    が垣間見えてきます。
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